新型コロナウィルスの影響により、株式市場においても一時期大暴落が見られました。
2020年の3月下旬には日経平均をはじめ、多くの銘柄で約30%程度の株価の下落が起きました。
では、新型コロナがまだ終息されていない中、暴落している市場において株式投資や投資信託などに積極的に投資すべきなのでしょうか?
新型コロナによる暴落局面はもう終わった?
下記は直近の日経平均株(6ヶ月)と長期的な日経平均(10年)です。
参照:SBI証券チャート
【6ヶ月チャート】
【10年チャート】
10年チャートを見ればわかるように過去10年間においては右肩上がりで順調な値上がりとなっています。
今回の新型コロナで約30%の暴落がありましたが、10年単位でみるとそこまで大きな暴落とも言えません。
そして6ヶ月チャートを見ると、約30%の暴落で日経平均は17000円を割った場面もありましたが、現時点では20000円まで回復していることがわかります。
短期的にみれば新型コロナによる暴落は一旦終わったと考えることができるでしょう!
しかし、新型コロナによる第2波や第3波の可能性も多いにあり、その状況次第ではさらに世界経済および日本経済はダメージを負うことになります。
そうなれば株価の暴落は再度起きてもおかしくありません。
株価はなぜ暴落し続けずに回復している?
実際に新型コロナが終息したわけでもなく、企業の業績が悪い状況には変わりがないのになぜ株価は回復しているのでしょうか?
それは、株価は将来を予測した出来事が反映されているからです。
当然の話ですが、株式投資をする上では現在の経済状況や企業業績を見るだけではなく、その企業の株価が上がるかどうかを考えて投資していきます。
株価を決める要因は様々ありますが、投資家は投資対象の企業が「割安であるか」、「成長性があるか」、「財務状況は良いか」などを判断基準として投資しているわけです。
つまり、株価が回復しているのは、投資家の多くが新型コロナによる悪影響があってもこれ以上は企業にダメージを与えない(株価に影響を与えない)と考えているからです。
また、一瞬で30%も暴落したため、心理的にこれ以上は株価は下がらないだろう!と思い込んでいる投資家や、第2波なども踏まえた様々な悪影響をもうすでに株価に折り込んでいると考えている投資家もいます。
さらに、具体的にみると、世界的に外出制限が解除され始めていて経済活動が再開されている地域も増えてきており、ワクチンや治療薬などの開発が進み期待感や安心感が少しずつ出てきている点も大きいでしょう。
各国政府が過去にないレベルの金融政策を行っていることも投資家を後押しする要因にもなっています。
今からでも株式投資や投資信託をするべきか?
まず投資といっても本当に多くの種類や手法があります。
株式投資、信用取引、投資信託、積立、債権、FX、IPO、先物、金、プラチナ、オプション取引、ラップ、保険など。
今回はその中で初心者でも取り組みやすく人気がある「株式投資」と「投資信託」について特化して話したいと思います。
まず最初に結論を言うと、今からでも株式投資や投資信託をした方が良いです!
もちろん、各々の資産状況や目指す水準がどこにあるのかによって判断は変わります。
借金してまで投資するのはリスクが高すぎますし、少しの利益が得たいのか、大きな利益が得たいのか、短時間で結果を出したいのか、長期的な時間を使っても良いのか・・・などまずは自分の現在の状況や投資で得たい資産の金額などを具体的に考えてみてください。
できれば、頭の中で考えるだけでなく、手間ですが紙などに書いて明確にしておくことをおすすめします!
なぜ今からでも株式投資や投資信託をした方が良いのか?
いくつか理由がありますので下記に箇条書きでまとめます。
①株価が下がりすぎている企業もある
新型コロナの影響によって業績にそこまで悪影響を及ぼさない企業においても全体の流れにつられて株価が下落している場合があります。
現在はそのような企業の株価は回復してきていますが、それでもまだまだ割安に感じられる株もあります。
②短期的な売買(トレード)で利益が得やすい
個人的には短期トレードはあまりしませんが、新型コロナの状況が日々変化することによって企業の株価も乱高下しやすい状況になっています。
一つの政治ニュースやコロナ関連ニュース、決算発表などで株価が乱高下する可能性が高い状況になっているため、最新情報に耳を傾けることで短期トレードで大きな利益を出せる可能性も高いです。
投資をする上で一番大切なのは考え方!短期間で大きく儲けようとしてはいけない!
③長期的には企業や株価は成長していくもの
上場企業においては様々な厳しい審査を受けて上場しているため、基本的に変な会社はありません。
もちろん不正などのニュースが発表されることもありますので完全に信頼できるわけではありませんし、誠実に経営していたとしても業績不振に陥って倒産することもありえます。
しかし、全体的な株式市場を見ると、多くの企業の株価は長期的に上がっています。
日経平均ではなくTOPIXの値をみると面白いことがわかります。
【TOPIXの値の推移】
2002年12月:843ポイント
2012年12月:859ポイント
⇒この10年間の間に2%しか値上がりしていません。
しかし、実際には全体の約65%の銘柄が株価上昇しています。
なぜ65%の銘柄が値上がりしているにも関わらず、TOPIXは2%しか上がっていないかというと、時価総額が小さい小型株(中小企業)の値上がり比率が高く、時価総額が大きい大型株(大企業)の値上がりが少ないからです!
⇒大企業は金額が大きい分、全体の指標に大きく影響を与えてしまうということです。
④投資信託であれば多くの企業の株を分散してリスク回避できる
株式投資は自分で銘柄を選んで集中して投資しますが、投資信託であれば投資のプロが多くの銘柄から複数の銘柄を選定してくれるので分散投資の効果があります。
また、日経平均が上昇すれば連動してそれよりも良い結果を出す運用会社もあるため投資に自信がないけど投資したい人には打ってつけの方法です。
また、日本の株式市場の話しか今回はしていませんが、投資信託の中にはアメリカ株や海外の株などに投資している会社もあります。
特に、アメリカの株式市場は日本の株式市場に比べても成長率が高いため、アメリカに目を向けることも実は重要になってきます。
アマゾンやアップル、グーグル、マイクロソフト、フェイスブックなどはすべてアメリカの会社ですからね。