ここ最近、オリラジの「あっちゃん」こと中田敦彦さんがやっている『中田敦彦のyoutube大学』が大人気です。
登録者も2022年5月中旬時点で468万人と超人気youtuberであることがわかります。
あっちゃんの動画は従来までの人気youtuberとは違い、子供向けではなく大人向けの教育チャンネルです。
「学ぶ=楽しい」をテーマに運営されていて、話(プレゼン)が非常に上手なのであまり教養や知識がない人でも納得して聞きやすい内容になっています。
具体的なテーマは、「お金や投資」、「ビジネス・仕事」、「人間関係・心理」、「マンガ・アニメ」、「健康・医学」、「社会・時事」、「文化・芸術」、「日本史や世界史」など多岐に渡っており、あっちゃんの知識や経験を視聴者に伝えるというよりは、基本的にはあっちゃんが読んだ本を要約して解説してくれる流れです。
中田敦彦の「お金の授業総まとめ」の結論とは?
今回ピックアップする動画は下記の2本です↓
・【お金の授業総まとめ①】計16冊のお金の本を読み込んだ中田の結論は?
・【お金の授業総まとめ②】中田の結論は米国株「○○○」を一括購入
『中田敦彦のyoutube大学』では基本的に1本の動画が前後編に分かれているためその2本を対象に検証します。
あっちゃんの投資に対する結論とは?
この動画は2020年6月23日に公開されていますが、それ以前までにあっちゃんはお金や投資に関する本を16冊読んでyoutubeでも解説しています。
16冊の著者はそれぞれ別人であるため、投資に関する考え方や戦略は全く違う点もありますが、共通点もあります。
その共通点をまとめて要約したものが今回対象の総まとめの動画になっています。
※プロの投資家やそれを目指すような人を対象として話しているのではなく、あくまで一般層の方にとってどういう投資スタイル・投資戦略が適切か?という趣旨で語られています。
【株式投資に関する結論】
①デイトレードはNG
②個別銘柄への投資は△
③投資信託は◎
以下で動画内で解説されていた理由を簡単にご紹介します。
・デイトレードは投資ではなくギャンブルに近いものでテクニカル分析自体はほとんどまやかし
・デイトレードで稼げる人は一部の天才のみ
・個別銘柄をファンダメンタルズ分析で選べるようになるにはとてつもない勉強の時間(労働)が必要で現実的ではない
・投資信託はプロに運用を任せるアクティブファンドではなくインデックスに連動するインデックスファンドを選ぶべき
・投資の神様であるウォーレンバフェットでも近年はインデックスファンドと同等かそれ以下の結果しか出せていない
・投資信託で選ぶのは日本株より米国株(アメリカは上場後の競争が激しくS&P500の入れ替わりが激しく成果が求められる市場)
【投資信託で選ぶべき銘柄の結論】
①VTSAX(楽天・全米株式インデックスファンド)
②SBI・バンガードS&P500インデックスファンド
以下で動画内で解説されていた理由を簡単にご紹介します。
・バンガード社の4000社厳選か500社厳選の投資信託の2種類から選ぶのが正解
・バンガード社は1974年に設立された世界初のインデックスファンド
・大手の投資会社はバンガードのインデックスファンドを一般投資家に教えたくない(不都合な真実)
【投資全般に関する結論(総まとめ)】
①窓口に行くな
②株をやろう
③米国株を長く持て
④借金せずに軍資金
⑤バンガードのインデックスファンド
以下で動画内で解説されていた理由を簡単にご紹介します。
・証券会社の店頭窓口に行くと会社に都合の良い割高な商品を紹介されやすい(カモになりやすい)
・株式投資するにはネット証券を利用して手数料を抑えるべき
・預金や債券も利率が低いためNG(預金は0.001%、債権は0.05%)→株をやるべき
・預金のみだとインフレ(ハイパーインフレ)に耐えられないためリスクが高すぎる→株はインフレに強い
・株のインデックスファンドであれば配当を再投資することで複利運用が可能
・ローンやリボ払い、レバレッジは借金→支出の半年分(給料の3ヶ月分)は保有してそれ以外の余剰資金で投資するべき
・4000か500のインデックスファンドのどちらかに投資→積立購入か一括購入(あっちゃんはS&P500に一括購入派)
中田敦彦の「お金の授業総まとめ」の結論は本当に正しいのか?
①窓口に行くな
→異論ありません
今の時代、投資しようと思った時に証券会社の窓口にわざわざ行く人はほとんどいないと思いますし、ネット証券の方が手数料が安くて便利だということも理解している人が大半でしょう。
②株をやろう
→意見が一部異なります
投資の中でまず最初にやるものとして「株」はアリだと思います。
実際に実在する企業に投資しているわけですから、投資しているイメージが持ちやすいですし、個別銘柄を選ぶとすれば自分が好きな企業や応援したい企業に投資できるという点では非常に意味があります。
米国株のインデックスファンドS&P500に投資する場合はアメリカの500社に間接的に投資していることになりますが、時価総額で見ると実質上位8社ほどで70%ほどを占めており、そこにはアップルやアマゾン、フェイスブック(メタ)、グーグル、テスラなど日本人の誰でも知っているような企業が並んでいます。
そういう意味では米国株のインデックスファンドに投資しても個別銘柄に投資している醍醐味も味わえます。
預金はお金を増やすという意味では論外ですが、デフレの時や株が暴落したときなどに追加投資する軍資金として一部は残しておくのがおすすめです。
給料の3ヶ月分を残すことで生きるための費用としては十分ですが、チャンスが来た時に投資できる現金がないのは非常にもったいないため、そういう意味ではあっちゃんの意見と多少異なります。
また、これからの時代はビットコインなどの暗号資産やNFTに投資していくのも個人的にはおすすめのため、株のみに投資するスタイルは少し疑問です。
※暴騰に述べたようにサラリーマンをしながら時間も使わずにお金を増やしたい一般層に対しての話としては米国株のインデックスファンド一択でもアリだと思います。
③米国株を長く持て
→ほぼ異論はありません
米国株のインデックスファンドに投資することを決意したのであれば、長期的な展望で投資し続けるしかありません。
最初に一括購入できる資金力のある方はあとは待つだけで複利の力を最大限に利用すれば問題ないと思います。
米国株は歴史的にみても長い間ずっと右肩上がりで成長しているため、不況や戦争など大きな社会問題が起きたとしても慌てて投げ売りしたりしないことが必要です。
とはいえ、投資を始めたタイミングが悪ければ数年~数十年経過しても資産は増えていないパターンも存在することを理解しておきましょう!
特にあっちゃんの動画を2022年初期にみて米国株のインデックスファンド(S&P500)を一括購入した人はすでに15%~20%損失を出していると思われます。(下記のチャート参照)
【S&P500の長期チャート】
【S&P500の2021年以降のチャート】】
④借金せずに軍資金
→異論ありません
借金してまで投資して増やそうとして成功するパターンも0ではないですが、ほとんどの場合は失敗します。
私自身も20代の頃はカードローンで年利15%~18%の金利でお金を借りてそのお金で投資をしていたことがありますが、そのスタイルだと上手くいっている時は平気ですが、少しでも資産が減ると生活費や返済のことで頭がいっぱいになり、投資で必要な冷静な判断ができなくなります。
まずは収入の中から生活費を差し引き余った金額を投資していくことが理想的です。(支出を見直すことが大前提)
資金力がない人ができるだけ早くお金持ちになりたい願望にとらわれて短期で稼ごうとしても良いことはありません。
時間をかけてゆっくり増やせばOKという信念を持ちましょう!
私の体験談を交えた参考記事は下記でお読みいただけます↓
⑤バンガードのインデックスファンド
→ほぼ異論ありません
先に述べたようにバンガードのインデックスファンドは人気が高く総資産も多くレーティングも高いため、長期的に放置してゆっくり資産を増やしたい方には適切です。
とはいえ、1つか2つのインデックスファンドのみに投資して万が一のことが起こったら心配だ・・・という人は同じ米国株のインデックスファンドである「eXAXIS Slim 米国株式(S&P500)」などにも分散投資するのもOKだと考えています。
まとめ
今回は、『中田敦彦のyoutube大学』に公開されているお金の授業の総まとめについての解説とそれに対する私の意見を述べました。
成功しているプロの投資家が執筆した16冊の本の総まとめをあっちゃんがやって共通点を絞って結論を出してくれているため、基本的には正しい内容だと感じています。
とはいえ、米国株のインデックスファンドを一括購入もしくは積立投資していれば、最終的に必ず成功してお金持ちになれるかというと絶対にそうではないということを理解しておく必要はあるでしょう。
投資の勉強を自分であまりしたくないけどちょっとでも資産運用してお金を増やしたい人にとっては最高の授業であることは間違いないと思います。
私も『中田敦彦のyoutube大学』の動画の中で参考にさせてもらっていることもありますので、今後の配信も楽しみです。
※あっちゃんの解説通りに投資して資産が減っても批判したりしないと誓える方のみ投資することをオススメします(投資が自己責任だと思えない限りは投資するべきではありません)