日本は74年前に「預金封鎖」が起きています。
1946年2月17日に政府が預金封鎖を宣言したことで、国民は銀行に預けていた預金を自由に引き出せなくなりました。
現在、日本は過去最大の借金を背負っています。
2020年5月8日に財務省が発表しましたが、その額は1114兆円5400億円です。
これを日本の総人口1億2596万人で割ると、国民1人当たり約885万円の借金を抱えている計算になります。
このまま、国が借金を増やし続けることは可能なのでしょうか?このまま借金を増やし続けると何が起こるのか、「預金封鎖」や「日銀破綻」の可能性についてご紹介したいと思います。
預金封鎖で個人の資産は消滅?
74年前の預金封鎖が起きた際、国民は預金を引き出せなくなっただけでなく、政府は国民の預金に対して最大90%の「財産税」をかけました。
これは、事実上の財産没収です。
新型コロナウィルスの影響で「預金封鎖」が起きるのか?
国の借金が増え続けた先にある「ハイパーインフレ」
国の借金が増え続けてしまった場合、国はどういう方法でこれを解消すると思いますか?
色々な考えがあると思うので自分自身でまず考えてみてください。
下記に解消するための方法の一例を書いてみます。
①経済成長を安定的に遂げていき税収を増やし借金を減らしていく
②税金を次第に上げていき税収で借金を減らしていく(消費税や所得税を増やすなど)
③インフレにして日本円の価値を下げて国の借金を目減りさせる(ハイパーインフレにする)
・・・
上記の中で一番現実的なものは③だと思います。
①ができれば理想ですが、日本のGDP成長率は低く、この数十年間において経済はあまり成長できていません。
②に関しても、国が一方的に増税すると国民の大反対が起きるためすぐに大幅アップすることは難しいでしょう。反対運動が起きている間に国の借金がどんどん増えて追い付かないことも想像できます。
そうなると③のインフレ論が政府にとっては最終手段になるのではないでしょうか?
そして、ハイパーインフレになると先ほど述べた「預金封鎖」や「日銀破綻」という方法が一気に現実化します。
ハイパーインフレ後に「預金封鎖」か「日銀破綻」は起きる?
・日銀破綻
・法定通貨を円からドルへ変更
ハイパーインフレ後の預金封鎖の可能性
預金封鎖を行えばこれまで説明してきた通りに、国が国民の財産を制限し没収することで借金返済にあてることができます。
そして、預金の引き出し制限と同時に、新しい紙幣が用意されます。
過去の紙幣は無効化されるため、新しい紙幣を持っておかなければ何の意味もありません。
ちなみに政府は2024年に1万円札のデザインを福沢諭吉から渋沢栄一に変更するという名目で新紙幣を準備しています。
政府はやろうと思えばこのタイミングで預金封鎖することができるかもしれませんが、国民の反発や暴動を考えると実施する可能性はそこまで高くないと思います。
預金封鎖への対策
国の借金よりも日本国民の預貯金総額の方が大きい?
ハイパーインフレ後の日銀破綻の可能性
ハイパーインフレを抑制させる2つ目の方法として、日銀破綻が考えられます。
過去にドイツにおいても同様のことあったため、可能性としては十分に考えられます。
日銀を実質的に破綻させることで、これまで発行していた紙幣の価値を大幅に目減りさせることが可能です。
現状、日銀が国債や株式市場などにも大きく関与している中、日本円は日銀の負債になっていっているだけです。
日銀は通貨発行権を持ち中央銀行と呼ばれていますが、債務超過になり信用がなくなっていけば結果的に日銀が発行する「円」の価値が下がっていき、日本円が紙くず同然になっていきます。
ハイパーインフレになったら借金はどうなる?
⇒円の価値が下がれば過去の借金を返済するのは簡単です。
現状、100万円で新車一台が買えますが、ハイパーインフレになると100億円で同じ新車一台しか買えないような状況です。
ということは、日本国内で1114兆円の借金があったとしても、日本円の価値が下がって物価が上がっているので、数字上1114兆円稼ぐのも簡単になるということです。
ハイパーインフレ後の法定通貨変更の可能性
日本円という法定通貨を円からドルに変更することでハイパーインフレを鎮静化させる手法ですが、これは預金封鎖や日銀破綻よりも現実的ではないと思います。
日本国という独立国家である以上、法定通貨は自国の「円」を保たなければ日本の信用がガタ落ちになってしまうでしょう。
まとめ